幼い頃の思い出は、夕焼け雲の向こうから・・・

バンブー・シンフォニア/竹風
Bamboo Symphonia/Chiku-Fu

2004年2月25日発売

【収録曲】
1. こきりこ(富山県民謡)編曲:柴田旺山 3:38
2. 冬景色(作曲:未詳)編曲:羽仁知治 4:00
3. 讃歌〜Will(作曲:柴田旺山)編曲:柴田旺山 3:39
4. 花かげ(作曲:豊田義一)編曲:外山和彦 6:05
5. かごめかごめ(わらべうた)編曲:羽仁知治 5:18
6. 赤とんぼ(作曲:山田耕筰)編曲:羽仁知治 4:13
7. Rock Mountain(作曲:柴田旺山)編曲:柴田旺山 4:51
8. 証城寺の狸囃子(作曲:中山晋平)編曲:羽仁知治 4:23
9. とうだいもり(イギリス民謡)編曲:羽仁知治 4:20
10. 大きな古時計(作曲:ワーク)編曲:羽仁知治 3:39
11. SHINTARO-SAN(佐賀県民謡)編曲:柴田旺山 3:45
12. 青葉の笛(作曲:田村虎蔵)編曲:羽仁知治 4:49
13. 刈干切唄(宮崎県民謡)編曲:外山和彦 4:52
14. Spring Water(作曲:柴田旺山)編曲:柴田旺山 3:55
15. 朧月夜(作曲:岡野貞一)編曲:羽仁知治 4:14
バンブー・シンフォニア
 柴田旺山(篠笛、尺八、竹笛)Ozan Shibata
 小松玲子(竹マリンバ)Reiko Komatsu
 井手上達(クロンプット、アンクルン)Toru Ideue
 内藤美佳子(ジェゴグ)Mikako Naito
レーベル名:Gentle Wind  CD番号:RKCG-2201
税込定価:\2,625  税抜定価:\2,500
発売日:2004.2.25  POS:4544873 02201 2
発売会社:有限会社ローヴィング・スピリッツ
販売会社:スリーディーシステム株式会社 株式会社プライエイド・レコーズ
(P)(C) 2004 Roving Spirits Co.,Ltd.

●アルバム・コンセプト
前作の「沖縄&東南アジア」から今作は、リスナーの心のひだに潜む幼い頃の思い出を呼び覚ます選曲と、ヒーリング効果で定評ある柴田旺山のオリジナル曲で構成。
和楽器の尺八、篠笛、その他世界各地の竹笛を始め、竹マリンバ、インドネシアのジェゴグ、ベトナムのクロンプットなど、使用する楽器すべてが竹で作られている。編曲は羽仁知治、外山和彦の実力ある編曲家とリーダー柴田旺山が、その原曲のイメージを生かしつつも斬新なアイディアでリスナーの耳を奪う。
ジャケット・デザインは前作「竹響」同様のデザイン・スタッフに加え、アーティスト写真を刷新するためにHair & Makeをつけ、よりビジュアル面を強調。

スタッフ・クレジット
 プロデューサー:冨谷正博 Masahiro Tomitani & 川島重行 Shigeyuki Kawashima
 レコーディング・エンジニア:高浪初郎 Hatsuro Takanami
 アシスタント・エンジニア:楠本剛史 Tsuyoshi Kusumoto
 マスタリング・エンジニア:山形一弘(CDデザイン)Kazuhiro Yamagata(CD DESIGN)
 アーティスト・マネージメント:草苅清子 Kiyoko Kusakari 新井 潔 Kiyoshi Arai (International Culture)
 録音:スタジオ1970、東京、12月4、5日 2003年
 書:中嶋宏行 Hiroyuki Nakajima
 ヘア&メイク:橋本申二 Shinji Hashimoto(atelier ism)
 フォト:望月ロウ Rou Mochizuki (ROU CRAFT)
 デザイン:目崎慎二 Shinji Mezaki

プロフィール
バンブー・シンフォニア 自然の響きを生かした日本、アジア、創作の竹楽器による合奏団。竹の音楽家・OZAN(柴田旺山)の呼びかけで、様々なジャンルで活躍する演奏家が参加。2000年に活動を開始以来、瞬く間に日本を代表する竹楽団となり、2002年12月にアルバム「竹響」を発表、日本国内はもとより東南アジア各地でも発売されヒットする。その独自なサウンドは国内外からの注目を集め、2002年ルイ・ヴィトンオープニング・イベントでの演奏や、2003年10月にはメルボルン国際アート・フェスティバルに招聘され数万人の観客を動員するなど大成功を収めた。
柴田 旺山 小松 玲子 井手上 達 内藤 美佳子
1987年東京藝術大学大学院修了。同大学研究室講師を経てフリーとなる。37歳の若さで(社)日本尺八連盟より最高位・竹帥の称号を授与されたトップレベルの尺八・横笛演奏家。平成「即位の礼」園遊会での演奏他、公式行事での演奏は数多い。コスタリカでの「第5回世界竹会議」に招聘され講師・演奏を務め世界の専門家からも絶賛される。2001年には自作曲「竹夢-Bamboom」をアメリカ・ジャズ界の重鎮、デビッド・マシューズと共演し好評を得た。日本を代表する「竹の音楽家」として海外でも多数公演。 ジュニア音楽コンクール1位。よんでん文化振興財団奨学生。東京藝術大学卒業後、様々なジャンルで活躍。 CD“パーカッション・ミュージアムBolero”ほか参加。1997年バンブー・オーケストラ・ジャパン参加。1999年劇団四季フレンチ・ミュージカル“壁抜け男”の日本初演楽師。2002年ロンドン・ミュージカル“CARMAN”に出演。2004年異色ユニット“レチスマック”CD発売。その他、野村萬之丞とのコラボレーション、劇団「地下鉄劇場」音楽制作など行う。現在、東京藝術大学管弦楽研究部非常勤講師。 3歳よりヴァイオリンを、15歳より打楽器を始める。1999年東京藝術大学音楽学部打楽器専攻卒業。日本管打楽器コンクール4位入賞。NHK交響楽団アメリカ公演に参加。2000年弘前バッハ・アンサンブル・ヨーロッパ公演参加。これまでに打楽器を百瀬和紀、岡田知之、有賀誠門の各氏に師事。現在NHK交響楽団、東京フィルハーモニー、東京都交響楽団などのオーケストラに出演する他、劇団四季をはじめミュージカルのオーケストラ等でも活躍。 幼少よりマリンバ、ヴィブラフォーンなどをはじめ数々の打楽器を学ぶ。2000年東京藝術大学音楽学部卒業。桐朋学園大学音楽療法コース修了。国内外様々なコンサートで活躍する傍らCM音楽やBGMなどを作曲(デュポン、Mobil,マルハンEtc)。CD“いっしょならだいじょうぶ”作曲,制作。テレビ東京「おはスタ」演奏を担当。その他、五感すべてを刺激するFeelligLiveを行うCocopelli主宰。また、鎌倉市福祉講座講師、鎌倉保健所音楽療法講座講師として音楽療法にも取り組んでいる。

【楽器解説】 柴田旺山
●尺八 
日本人に愛されてきた竹の笛。古くは禅宗の読経として吹かれていたという。日本に古来からある真竹の根から地上数十cmの部分を用いて、斜めに切った吹き口と5つの指穴というとてもシンプルな構造に出来ている。そのシンプルさゆえに風の音や擬音など含め多用な音色で感情を自由に表現できる楽器となっている。

●篠笛 
篠笛は日本で最も古くから用いられてきた横笛で日本人にとって身近な音色を奏でる。女竹といった細めの竹でできており吹き口の他に通常指穴が7つ開いている。現在では様々な長さの篠笛があり(例えば一本から十二本といった十二律の長さ)、曲の調によって使い分けている。

●縦笛 
縦笛、横笛というのは世界中にあって、それぞれの民族で独自の音色を奏でる楽器である。このアルバムではネパールで使われている竹の縦笛を使っている。西洋のリコーダーに構造は似ているが指使いはアジアに多く見られる笛と同じである。竹独特の澄んだ柔らかな音色を奏でている。

●竹マリンバ
アジアにはベトナムのツゥルン、インドネシアのジョゲブンブンなど多くの竹琴があります。そういった楽器の素朴な音色は優しく語り掛けるかのようです。それらの竹琴を参考にしながら、日本の真竹を削り12音に3オクターブに調律し、マリンバの構造に新たに作り直しました。柔らかな響きをかもしだすため撥は硬いものから柔らかいものまで何種類も使用しています。

●クロンプット 
ベトナムに伝わるクロンプットは山岳地方の民族楽器で全く楽器に触れず音を奏でるという独特の楽器です。何本もの竹筒を並べ、その開口部に手の平で空気を送り込むと暖かい筒の響きが奏でられます。バンブー・シンフォニアでは竹筒をより太く長く巨大化し、特性のウレタンスポンジを使用した撥で空気を送り込むこととし、筒の響きと撥が筒に触れる音とのバランスがここちよいベースの音を奏でる楽器となっています。

●ジェゴグ 
バリ島西部に繁茂する巨大な竹を使った重低音の竹のガムラン合奏。インドネシア・バリ島にはいくつものジェゴグの楽団があり、その演奏を神にささげています。大地と天空のなかで、繰り広げられるジェゴグが生み出す振動はやがてひとつの大きな風となり我々の身体を通り抜けるかのようです。最も巨大なジェゴグは全長3mを越えています。バンブーシンフォニアではそのジェゴグを日本の極太の真竹を使って、柔らかで伸びのある低音を生み出す楽器に作りかえました。

●アンクルン
フィリピン、マレーシア、インドネシア、ベトナムなどアジアで広く使われている竹楽器。カラカラとした乾いた響きを奏でます。2本のオクターブに調律した竹筒を枠に吊るし、竹筒の下の部分の飛び出した竹片が切り込みの入った竹に当たって音をだすという独特の構造になっています。音を出すのは簡単で子どもでも振るだけで心地よい音を奏でます。ハンドベルのように一人が1音か2音を担当し多くの人によって合奏することも多い親しまれている竹楽器です。


【曲目解説】 柴田旺山 冨谷正博

1. こきりこ(富山県民謡)編曲:柴田旺山
「こきりこ」は、越中五箇山・上梨の山里を中心に伝承され、大化改新(645年頃)の頃から田楽として歌い継がれてきた由緒ある民謡だと言われている。また、五箇山ではすす竹を七寸五分に切り指先で廻しながら打ち鳴らす筑子を歌う時に用いている。簡単ではあるが明るく軽快なリズムとメロディが印象的なこの民謡をこのアルバムでは竹太鼓を用いて、その細かいリズムに乗せてアレンジしている。(旺山)

2. 冬景色(作曲:未詳)編曲:羽仁知治
大正時代に文部省唱歌として作られ、今も多くの人に親しまれている曲。冬の湊にポコポコ出てくる海霧の風景を、イントロの竹マリンバで表現。寒い中にも暖かいものが溢れていた幼い頃の思い出を呼び起こすような、のどかな縦笛の音色はこの曲の味わい深いメロディにぴったり。(冨谷)

3. 讃歌〜Will(作曲:柴田旺山)編曲:柴田旺山
鳥取県に三徳山という古くから山岳仏教が栄えた山がある。そこに標高470mのほぼ垂直の断崖に法力で投げ込まれたと言われる国宝「投入堂」が存在していた。全く信じがたいその光景に驚くと同時に尊敬の念をもった。この美しい自然を未来に伝えるためにも人は平和への強い意志をもたなければならない。(旺山)

4. 花かげ(作曲:豊田義一)編曲:外山和彦
昭和初期に作られた豊田義一の名曲。非常に日本的な曲調ゆえか、最近の童謡唱歌集のCDでも採用されることが少ないのを残念に思っていた。西洋音楽の影響を受けた昨今の歌には無い情緒と叙情性。わたしたちの心の奥底に潜む大事な感性を呼び起こしてくれるものを持っていると思う。(冨谷)

5. かごめかごめ(わらべうた)編曲:羽仁知治
もともとは千葉県野田市辺りが発祥と言われる代表的なわらべうた。幼い頃に寺や神社の境内で遊んだ時のことを思い出す方も多いでしょう。このように単純で覚えやすいメロディにこそ、民族のもっている固有の音楽的感覚が色濃く残されている。ジェゴグやクロンプットの低音を生かした演奏で、この曲の持つ深遠で懐かしい音色を楽しんでいただきたい。(冨谷)

6. 赤とんぼ(作曲:山田耕筰)編曲:羽仁知治
童謡の代表的なこの曲は、耳慣れていることというだけでは推し量れない魅力がある。メロディが流れただけでその歌詞が頭に浮かぶ。日本語を大事に歌い込んだ三木露風の詩に、山田耕筰が付けた曲が見事にはまっている。現代の作曲家や作詞家で、果たしてどれぐらいの人がこの完成度に迫っているだろうか。(冨谷)

7. Rock Mountain(作曲:柴田旺山)編曲:柴田旺山
2003年初秋、初めてオーストラリア大陸を旅行する。どこまでも続く地平線、そしてそこに忽然と現れる巨大なRock Mountain。夕焼けの中に赤く染まった岩山の美しさに感動。更なる感動は岩山の中に広がる緑豊かな自然、鳥がさえずりどこからともなくカンガルーが現れる。大自然に感謝したい気持ちが溢れた。(旺山)

8. 証城寺の狸囃子(作曲:中山晋平)編曲:羽仁知治
コミカルで日本的な面白さが特徴のこの曲を、バンブー・シンフォニアの楽器個々の性格を生かした編曲で聴かせる。ファニーでファンキーな童謡の良い曲が最近は少なくなったなあと思っている方もいることだろう。純真無垢な子供の感性を良い方向に刺激する歌がもっとたくさんあれば、将来も明るいものになるのだが。(冨谷)

9. とうだいもり(イギリス民謡)編曲:羽仁知治
トプトプとたゆたう海のうねりをイントロに表現して、縦笛が懐かしさいっぱいに旋律を吹く。イギリス民謡を明治時代に「旅泊」のタイトルで文部省唱歌として発表。後に新たに詩が付けられこのタイトルで歌われることが多い。外国曲ながら私たちに親しまれている曲は多い。

10.大きな古時計(作曲:ワーク)編曲:羽仁知治
近年ヒットチャートを賑わせている歌のひとつ。NHKでさかんに流されていたのを、子供の頃の思い出としてリバイバル・ヒットさせたものだ。若者も現在の歌だけでは満足しきれないストレスを感じていることの現れでもあるのだろう。(冨谷)

11.SHINTARO-SAN(佐賀県民謡)編曲:柴田旺山
「ざんざ、ざんざ」のおはやしで親しまれている「岳の新太郎さん」は、佐賀を代表する民謡である。新太郎さんとは美男子の若い寺男で、山麓の娘達はこの新太郎さんに恋心をよせていて山から下りてくることを心待ちに祈っていたそうだ。そんな乙女の恋心を中間部のバラードに表現した。(旺山)

12.青葉の笛(作曲:田村虎蔵)編曲:羽仁知治
奢れる平家は久しからず。「敦盛と忠度」として発表されたが、後にこのタイトルに変更された。時代の流れからリストラされた平家の想いが、笛の音に託されたのを日本人好みの感性に訴えかける。いまや「花や 今宵」の歌も教養として教えられることもなく、西洋文化に覆いつくされた“日本”という国。わたしたちの文化においての教育とは何だろうか。(冨谷)

13.刈干切唄(宮崎県民謡)編曲:外山和彦
日向・高千穂地方。秋に山の斜面に生えている背の高い萱を刈って、牛馬の飼料にしたり家の屋根を葺いたりした。馬の背に刈った萱を背負わせて山を下る風景をのどかに歌うこの唄は「萱刈唄」とも云われる。その光景が想像されるようにアンクルンが、まるで馬に付けた鈴のように聞こえ、尺八が山の峰峰に吹き渡る風のようにも聞こえてくる。(冨谷)

14.Spring Water(作曲:柴田旺山)編曲:柴田旺山
きらきらと輝く湧き水。それがどんなにわずかな流れであってもやがてせせらぎとなり小川となりそして大河となり母なる海へと流れていく。やがてまた雲となり雨となり山に帰っていく。いつまでも清らかな心を持っていたいと思う、もし生まれ変わったとしても。(旺山)

15.朧月夜(作曲:岡野貞一)編曲:羽仁知治
ほっこりと暖かい光景が目に浮かぶ懐かしい風景。小学校の頃に覚えた歌の中でも、胸がキュンとなる独特な感情を呼び起こす歌だ。竹マリンバの音色と特徴を生かしたフォトジェニックな感じの編曲が、夢があって明るい希望をもっていたあの頃を思い出させてくれる。(冨谷)



そよ風が吹きすぎて行くように、ココチ良い時間が流れてゆく。

ヒーリング、New Ageの新レーベル    スタートです。

発売日:2002年12月4日

バンブー・シンフォニア/竹響
Bamboo Symphonia/Bamboo Symphonia
海から吹いてくる懐かしの風
収録曲目
 1. 南の風 (作曲:高橋紀明)
 2. 島唄 (作曲:宮沢和史)
 3. 童神(わらびがみ)-天の子守唄- (作曲:佐原一哉)
 4. 琉風(るふう) (作曲:柴田旺山)
 5. 花 - すべての人の心に花を (作曲:喜納昌吉)
 6. 竹夢-Bamboom (作曲:柴田旺山)
 7. Make Natural Mind (作曲:柴田旺山)
 8. Bamboo Beat U (作曲:柴田旺山)
 9. さとうきび畑 (作曲:寺島尚彦)
10. ティンサグの花 (沖縄民謡)
11. 季節風-Monsoon (作曲:柴田旺山)
12. 夢-Dream (作曲:柴田旺山)
13. 遥 (作曲:柴田旺山)

レーベル名:Gentle Wind   CD番号:RKCG-2200
税込定価:\2,625 税抜定価:\2,500
発売日:2002.12.4  POS:4544873 02200 5
(P)(C)2002 Roving Spirits Co.,Ltd.
発売会社:有限会社ローヴィング・スピリッツ
販売会社:スリーディーシステム株式会社 / 株式会社プライエイド・レコーズ

「竹の音楽家」柴田旺山と仲間たちバンブー・シンフォニア”が運んできた南からの風。
竹だけで作られた楽器の音は、聴く人の心を限りなくナチュラルな世界に誘う.
ASIAN & OKINAWANテイストのサウンドは、そのまま現代人のインテリア・ミュージックとして心を和ませる。
お馴染みのメロディーが、シンセサイザーでは表現できない真のヒーリング・ミュージックとして聴こえてきます.

バンブーシンフォニア
 自然の響きを生かした日本・アジア・創作の竹楽器による合奏団。竹の音楽家・柴田旺山の呼びかけで、様々なジャンルで活躍する演奏家が参加。2000年に活動を開始以来、瞬く間に日本を代表する竹楽団となり、そのサウンドは現在も進化を続け注目を集めている。最近では、2002年皇太子ご夫妻をお迎えした佐賀県での育樹祭での演奏・音楽監督や、話題を集めたルイ・ヴィトン表参道ビル、オープニング・パーティーでの演奏などで活躍している。

柴田旺山
(篠笛、尺八)

小松玲子
(竹マリンバ、クロンプット)
井手上達
(クロンプット、竹マリンバ)
内藤美佳子
(ジェゴグ、竹マリンバ)

制作スタッフ】
エグゼクティブ・プロデューサー:冨谷正博 Masahiro Tomitani
プロデューサー:川島重行 Shigeyuki Kawashima
アシスタント・プロデューサー:田中孝 Takashi Tanaka
レコーディング・エンジニア:高浪初郎 Hatsuro Takanami
アシスタント・エンジニア:楠本剛史 Tsuyoshi Kusumoto
マスタリング・エンジニア:山形一弘(CDデザイン)Kazuhiro Yamagata(CDDESIGN)
録音:スタジオ1970、東京、9月17、18日 2002年
フォト:宮永智基 Tomoki Miyanaga
アーティスト・フォト:名和信夫 Nobuo Nawa
書:中嶋宏行 Hiroyuki Nakajima
デザイン:Banana Spirit Design


【プロフィールほか詳細情報】

■柴田 旺山  OZAN  SHIBATA プロフィール
 国内外で活躍する「竹の音楽家」。
 11才より父、柴田聖山に尺八、篠笛の手ほどきを受ける。 最年少14才で尺八教授資格を得るなど早くからその才能が注目された。 1985年、東京芸術大学邦楽科卒業。在学中安宅賞受賞。1987年、同大学大学院修了。同大学研究室講師を経てフリーとなる。伝統の枠にとらわれず、様々な音楽家と共演、2001年マンハッタン・ジャズ・クインテットとのセッションではデビッド・マシューズらに絶賛される。また、NHKスペシャル「白神山地」、千住明1Stアルバム「ピードモント・パーク」、宮本文昭「ジャポネスク」など多くのCDにも参加。
 公式行事での演奏も多く、平成元年「即位の礼」園遊会では天皇皇后両陛下、各国元首大使の前にて演奏。その演奏には定評があり、若くして(社)日本尺八連盟より最高位・竹帥の称号を授与される。 
 2000年には2世紀へ向けた日本発の新たなバンブーサウンドを目指し、「バンブーシンフォニア」を設立、各地で公演。イベント等の音楽監督、演出も数多く手掛け、1996年ジャパンエキスポ「世界炎の博覧会」閉幕式(吉野ヶ里会場)、1999年オーガストインヒロシマ世界音楽祭’99「古響清流」、2002年全国育樹祭では300人のメインテーマアトラクション音楽監修を行い好評を得た。
 海外でも、フランス、アメリカ、中国などで公演、レクチャーを行い、竹の音楽を通じた文化交流を行う。コスタリカでの「第5回世界竹会議」に招聘され講師・演奏を務め世界の専門家から絶賛された。
  演奏活動の他、和楽器普及にも積極的に務める。 2001年には尺八、しの笛入門ビデオ(全音楽譜出版社他)を監修。 また、地域の自然を生かしながら、新たな竹文化・竹楽器の普及にも積極的につとめ、竹楽団(バンブーオーケストラ)の育成、小学校での総合学習(バンブー学習)、3世代交流ワークショップ、子ども竹林プロジェクト他、全国各地で指導、竹をテーマにした自治体での地域創造、生涯学習プログラムなどに数多く係わっている。
■コンベンション、フェスティバル
・第16回国民文化祭「バンブーシンフォニーコンサート」音楽監督(2001年、栃木県)
・世界のこども交流コンサート「Beat@Tokyo」 演奏、講師 (2000年、東京2000年祭)
・世界自然遺産会議記念「環境フェスティバル」演奏、講師(2000年、鹿児島市)
・うつくしま未来博県民参加竹楽器ワークショップ プランニング(2000年、福島県)
・オーガストインヒロシマ世界音楽祭’99「古響清流」音楽監督、演奏(1999年、広島市)
・「第5回世界竹会議」講師、演奏(1998年、コスタリカ共和国、国際交流基金派遣助成)
・日本インドネシア友好祭'97 バンブーステージ 制作、演奏(1997年、東京国際フォーラム)
・アジア太平洋フェスティバル 演奏(1997年、福岡市、アジアマンス)
・ジャパンエキスポ世界炎博 閉幕式音楽監督(1996年、佐賀県・吉野ヶ里会場)
・第47回全国植樹祭プレイベント「東京森隣生活」演奏、講師(1995年、日比谷野外音楽堂)
■式典/レセプション
・平成元年「即位の礼」園遊会(1989年、赤坂御苑)
・在日各国大使交流会での演奏(1999年、東京都主催、白金迎賓館)  他多数
・第26回全国育樹祭テーマアトラクション音楽監督・作曲(2002年、国土緑化推進機構、佐賀県)
■講演
・「エコフォーラム21世紀におけり竹資源の役割」 パネリスト (2000年、静岡県) 他

■ワークショップ
・「創作楽器をたのしもう」 講師 (1999年、国立オリンピック記念青少年センター主催)他多数
■学校教育
・芸術フェア 「総合学習について」 講師 (1999年、文化庁、芸団協他主催)
・「上辺春バンブーキッズ」 設立指導、授業 (19972000年、福岡県立花町教育委員会)
 その他、東京都荒川区、横浜市、豊田市、甲府市 他多数の学校で指導、授業
■自然体験プログラム
・「まちとむらの交流会」 講師 (1999、1998年、豊田市農林課主催)
・子ども竹林プロジェクト 講師(2000年、NGO国際炭焼き協力会他主催)
■地域振興、地域文化創造 (これまでに全国各地で竹楽団を設立指導)
・「雑木林楽団 竹音器’s」設立指導 (2001年、愛知県)
・「岡部宿 竹の合奏団」設立指導 (2000年、静岡県岡部町)
・「宮之城バンブーオーケストラ」 設立指導 (1998年、鹿児島県宮之城町)
・「東脊振バンブーオーケストラ」 設立指導 (1996年、佐賀県東脊振村) 
・「3世代交流プロジェクト」 講師 (1999年、福山市芸術文化振興財団主催)
・「道の駅特産品開発事業」 竹楽器講師(1997年、大牟田市、電源地域振興センター派遣)
■放送、新聞、雑誌、CD>
NHK他、多数出演

■小松玲子(こまつれいこ)
 香川県高松市出身。ジュニア音楽コンクール1位。
1997年東京藝術大学卒業。第13回日本打楽器協会新人演奏会に出演。香川県新人演奏会に出演。よんでん文化振興財団の奨学生としてふるさとコンサートに出演。その他各種イベント、コンサートに参加。`99年劇団四季フレンチミュージカル"壁抜け男"の日本初演楽師として参加、好評を得た。フランス人音楽監督パトリス氏と共演し信頼を得る。`02年ロンドンミュージカル"CARMAN"に出演。`02年全国育樹祭にて皇太子ご夫妻の臨席の元、あけぼのすぎマリンバ演奏。
 日本屈指の打楽器だけのアンサンブル“パーカッションミュージアム”のメンバーとしてCD“パーカッションミュージアムBolero”等製作に参加し,演奏活動も行う。 また近年,劇団「地下鉄劇場」の音楽制作を担当するなど活動の幅を広げている。 現在フリーパーカッショニストとして,各プロオーケストラ,ミュージカル,アンサンブル,ソロなどで活躍中。東京藝術大学管弦楽研究部非常勤講師、瀬戸フィルハーモニー交響楽団団員。パーカッションミュージアムメンバー。

■井手上 達(いでうえ とおる)
1976年東京に生まれ。3歳よりViolin、15歳で打楽器を始める。
1995年東京藝術大学入学,打楽器専攻。W.Tharichen氏のTimpaniレクチャーに参加。
1996年L.H.Stevens氏のMarimbaレクチャーに参加。
1999年東京藝術大学卒業。日本管打楽器コンクール4位入賞。NHK交響楽団アメリカ公演に参加。
2000年弘前バッハアンサンブルヨーロッパ公演に参加。
2001年東京ミュージック&メディアアーツ尚美卒業。
これまでに打楽器を百瀬和紀、岡田知之、有賀誠門の各氏に師事。NHK交響楽団,読売交響楽団,東京都交響楽団,日本交響楽団、新日本交響楽団など国内主要オーケストラ、また劇団四季ミュージカルのオーケストラに出演。その他にもDrums、Marimbaなどの演奏活動も精力的に行っている。

■内藤美佳子(ないとうみかこ)
1977年 愛知県岡崎市出身。幼少よりマリンバ、ヴィブラフォーン、などをはじめ、数々の打楽器を学ぶ。
2000年  東京藝術大学音楽学部卒業。桐朋学園大学音楽療法コース修了。
マリンバデュオSavaSava!!、打楽器アンサンブル・G-notes、空間演出・ココペリなどで国内外様々なコンサートで活躍する傍らラジオ音楽番組のDJ、レギュラー出演、ソロリサイタルも行っている。デュポンのCMでは作曲、マリンバ演奏を担当。MyuのCDアルバム『いっしょならだいじょうぶ』作曲、ヴィブラフォーン演奏を担当またアロマ、アート、フラワー、ダンス、カラー、リフレクソPV:ロジーの各セラピストとジョイントして酒蔵などで五感すべてを刺激するユニークなコンサート「リラクセーションコンサートVol.1 Vol.2」を企画、出演している。また障害施設や精神病院などでリズムをつかった音楽療法『リズムでコミュニケーション』も実施している。

曲目解説

1、南の風
沖縄の唄や踊りをイメージした竹楽器のためのオリジナル曲。この曲を委嘱した作曲者の高橋紀明さんは現代音楽の作曲者として活躍が期待されていましたが若くして逝去。遺作となったこの曲は私の宝物。いつまでも大切に演奏したいと思っています。現代音楽の作曲家らしく変拍子を多用し曲に動きをだしています。しの笛は、八本調子の軽やかな笛を使用して華やかな沖縄の踊りをイメージしました。
2、島唄
The Boomの代表曲。海を越え遠くはブラジルでも大ヒットするなどそのメロディは世界に受け入れられています。 シンプルな竹マリンバのアレンジにのせ尺八の持つ太く柔らかな音色で演奏、後半はアドリブを交え高音域を多用し新しい尺八の響きも表現。
3、童神
テレビから流れる美しいメロディ。そして心を打つ歌詞。この曲を初めて耳にした時の感動はいまでも鮮明に覚えています。いつかレコーディングしたいという願いがかないました。母の愛情の深さ、そして未来の子どものたちに平和な世界を祈り演奏しました。 演奏のしの笛は三本調子というかなり低い笛を使いたっぷりと歌い上げています。
4、琉風
沖縄のすがすがしい空の青さ、そして紺碧の海。太陽の光をいっぱいに浴び瑠璃色に変化する海、その上を風が吹き青さが幾重にも変化さまの美しさに憧れ曲をイメージしました。笛はネパールに旅行した友人のおみやげでもらった竹製の縦笛です。やさしいそして自由な音色で演奏できるのが特徴で、この曲でもポルタメントやフラッターなど多用し自由な風を表現しました。
5、花
「すべての人のこころに花を」という平和への想い。アジア各国でも大ヒットしたこの曲はいつまでも人の心に残り唄いつづられることでしょう。 しの笛は八本調子という比較的高い笛を使いながらも低音から高音まで幅広い音域を用いしの笛の特性をいかしました。
6、竹夢-Bamboom-
初演は2001年12月、マンハッタン・ジャズ・クインテットのジャパンツァーでデビッド・マシューズ(pf)、チャーネット・モフェット(bass),、柴田旺山(尺八)のトリオでのセッション。2001年9月11日のニューヨークでのテロの悲劇のあと、犠牲になられた方々への鎮魂の思いを込め、そして竹が天に向かってまっすぐに伸びていくように復興と世界平和の夢を祈って作曲。
7、Make Natural Mind
人は時として、自分の心に反した行動をすることがある。そんなとき素直な心をもって自分の心に正直な気持ちで生きていけたらどんなに幸せなことだろう。尺八と竹マリンバのデュオというシンプルな竹の優しい響きがそんな気持ちにさせてくれたら嬉しい。
8、Bamboo Beat II
雄大な草原を軽やかに駆け抜ける馬、そして通り過ぎた後の爽やかな風。竹製のスリットドラムの細かいbeatにのって竹マリンバや笛が明るいメロディを奏でます。2002年7月のトヨタ自動車のロビーコンサートで東京打撃団の太鼓奏者を交え初演。
9、さとうきび畑
淡々としたメロディに込められた戦争のもつ理不尽さ。罪もない人が何故その命を失うのか。戦争という行為を行う人間の愚かさを思い知らされる。 竹製の縦笛にほんの少しの息を吹き込みその悲しみを表現した。
10、ティンサグの花
沖縄を代表する民謡。その美しいメロディをテーマとして、柔らかい音色の六本調子のしの笛で、自由なアドリブを演奏。
11、季節風-Monsoon-
季節が変わり風が変わる。風が変わり季節が変わる。自然のいとなみは変わることがない。人の心はどうだろう。気まぐれな季節風があってもいいかもしれない。 竹マリンバの細かい動きとクロンプットのベースにのって尺八のゆったりとしたメロディとアドリブがその心を表している。
12、夢-Dream-
いつの世も人は夢を持っていたい。そしてその夢に向かって生きていく。思い描きどんどん膨らむ夢、と同時にその夢の実現のために前に前にと進んでいく想いを竹の音に託しました。1999年、鹿児島県文化振興財団の依頼で作曲した演劇「島津雨」の挿入曲。
13、遥
追い求める夢。人生の遥かな旅をつづけられる幸せに感謝し、平和な世界を願う。


楽器解説

・尺八 日本人に愛されてきた竹製の縦笛。日本に古来からある真竹の根から地上数十cmの部分を用いて、斜めに切った吹き口と5つの指穴というとてもシンプルな構造に出来ている。そのシンプルさゆえに風の音や擬音など含め多用な音色で感情を自由に表現できる素敵な楽器です。

・しの笛 笛と太鼓というようにお祭りで必ずといっていいほど用いられている身近な横笛。しの竹、女竹といった細めの竹に吹き口と指穴7つがあいている。吹き口が小さいので子どもや女性でも比較的簡単に音をだせます。 一本から十二本までいくつもの長さの笛がありますが(数字が少ないほど低い音がする)、このアルバムでは、哀愁をもった三本、落ち着いた六本、高音が艶やかな八本のしの笛を曲により持ち替え、しの笛の新しい表現の幅が生まれています。

・縦笛 アジアにも竹製の縦笛は多く、ガムラン音楽にも使われるインドネシアのスリンなど有名です。このアルバムでは、ネパールの縦笛を使っています。

・竹マリンバ アジアにはベトナムのツゥルン、インドネシアのジョゲブンブンなど多くの竹琴があります。そういった楽器を参考にして、日本の真竹を削り12音に3オクターブに調律し、マリンバの構造に新たに作り直しました。柔らかな響きが特徴です。撥は一般のマリンバの撥を硬いものから柔らかいものまで数種類使用し響きを変えています。

・クロンプット ベトナムの民族楽器。ベトナムでは竹筒に手を触れず空気を送り込み可愛らしい音を奏でます。バンブーシンフォニアでは、特性のウレタンスポンジを使用した撥で、竹筒に空気を送り込み音をだしています。筒の響きと撥が筒に触れる音とのバランスがここちよいベースの音を奏でます。

・ジェゴグ インドネシア・バリ島にはいくつものジェゴグの楽団があり、その演奏を神にささげています。巨大なものは全長3mを越えています。 今回のアルバムでは2mから70cmまで約2オクターブの低音域を使用しています。 日本の真竹を使っているため、しっとしした柔ららかで伸びのる低音となっています。

・竹太鼓 竹の節間にスリットをいれて(スリットにより音程が変化)、固めの撥で演奏します。主にリズムを刻みます。


Back to TOP page